Last Updated on 2026年5月22日 by 監修者:司法書士 藤田太
任意整理中や債務整理後に生活費が足りなくなると、「キャッシングで一時的に補えないか」と考える方もいるでしょう。
しかし、任意整理中は信用情報に事故情報が登録されている可能性が高く、カードローンやクレジットカードのキャッシング審査に通るのは難しくなる傾向にあります。また、返済中に新たな借入をすると、任意整理の返済計画が崩れたり、依頼中の弁護士・司法書士との信頼関係に影響したりするおそれもあります。
この記事では、任意整理中にキャッシングが難しい理由、新たな借入をするリスク、生活費が足りない場合の対処法、返済が苦しいときに専門家へ相談すべき理由について解説します。
任意整理中にキャッシングはできる?まず結論
任意整理中の新規キャッシングは、審査に通りにくく、慎重に考えるべき行為です。弁護士や司法書士に相談せずに借入をすると、せっかく立てた返済計画が崩れてしまうかもしれません。
借入のトラブルに巻き込まれないためにも、まずは借入以外の安全な対処法を優先して検討しましょう。
任意整理中の新規借入は審査に通りにくい
任意整理の手続き中や返済中に新たな借入を行うことは、現実的には難しい傾向にあります。信用情報機関に事故情報や債務整理に関する情報が登録されている可能性があり、返済能力に不安があると判断されやすいためです。
新規借入の審査で不利になりやすいサービスは、以下の通りです。
・大手消費者金融や銀行が提供するカードローン審査
・クレジットカードの新規発行および更新審査
・自動車ローンや住宅ローン等各種ローンの審査
審査基準は各金融機関によって異なるため、すべての審査に必ず落ちるとは断定できません。しかし、正規の貸金業者は、申込者の返済能力を確認したうえで貸付けを行う必要があり、そのため、任意整理中であることや返済状況が信用情報から確認されると、融資を見送られる可能性が高くなります。
どうしてもお金が必要な場合でも、安易に複数社へ申し込むと、申込履歴が残り、今後の審査でさらに不利になるおそれがあります。
内緒で借りると専門家の辞任や和解が破綻するリスク
担当の弁護士や司法書士に黙って新たな借金を作ることは、大きなリスクを伴います。
専門家に相談せず借入を行った場合、以下のような事態に発展する可能性があります。
・専門家との信頼関係が崩れ、辞任につながる可能性がある
・専門家の辞任により、債権者からの連絡や督促が再開する可能性がある
・月々の返済負担が増え、現在の和解条件での支払いが難しくなる
・返済が滞ることで、和解内容によっては残金の一括請求を受けるおそれがある
専門家は、依頼者の収入と支出のバランスを確認したうえで、債権者と和解交渉を行います。新規借入によって家計状況が変わると、当初の返済計画を維持できなくなる可能性が否定できません。
また、受任通知が届いた後、貸金業者などは本人への直接の取立てを制限されますが、専門家が辞任した場合には、再び本人へ連絡が来る可能性があります。
お金が足りずに焦る気持ちがあっても、内緒で借入を重ねることは根本的な解決になりません。事態がさらに深刻化する前に、隠さず早めに相談することが重要です。
生活費が足りない場合は借入以外の方法を優先する
生活費が不足してキャッシングを検討する状況は、家計や返済計画に無理が生じているサインです。借金で一時的にしのぐのではなく、生活費不足の原因を根本から見直す必要があります。
今の生活や返済が苦しい場合は、危険な借入に手を出す前に、以下の選択肢を先に検討してみてください。
・生活福祉資金貸付制度などの公的支援制度を確認する
・お住まいの地域の社会福祉協議会で生活再建や家計の相談を行う
・通信費や保険料などの固定費を見直し、毎月の支出を減らす
・依頼中の専門家に、和解条件の再調整や手続き変更を相談する
生活福祉資金貸付制度は、低所得者世帯などを対象に、都道府県社会福祉協議会が実施主体となっている貸付制度です。相談はお住まいの地域の市区町村社会福祉協議会で受け付けています。
また、生活費不足の原因が一時的な出費なのか、毎月の慢性的な赤字なのかを客観的に把握することが大切です。慢性的に家計が回らない場合は、現在の任意整理の返済計画そのものに無理がある可能性があります。
まずは身近な公的支援の相談窓口や担当の専門家を頼り、これ以上借金を増やさない方法を探りましょう。
任意整理中・後のキャッシング審査の現状
任意整理を行うと信用情報に影響が出る可能性があるため、手続き中や完済後も一定期間は新規借入が難しくなりやすいといえます。
信用情報機関に事故情報が登録される仕組み
任意整理をすると、信用情報機関に債務整理や支払条件の変更などに関する情報が登録されることがほとんどです。(いわゆる「ブラックリスト」)ただし、登録されるタイミングや内容は、金融機関や信用情報機関、契約状況によって異なります。
弁護士や司法書士が債権者に受任通知を送付したタイミングで直ちに一律登録されるとは限りません。
日本には、主な信用情報機関としてCIC、JICC、KSC、いわゆる全国銀行個人信用情報センターがあります。各金融機関は新規借入の審査時に、これら信用情報機関の情報を照会し、返済能力や過去の返済状況を確認します。
事故情報や支払条件の変更情報が登録されている期間中は、以下のような審査で不利になりやすいと考えましょう。
・消費者金融や銀行が提供するカードローン・キャッシングの新規契約
・普段利用しているクレジットカードの更新および新規発行
・住宅ローンや自動車ローンなど生活に関わる各種ローン審査
・携帯電話やスマートフォンの端末代金を分割払いにする契約
信用情報に事故情報などがあると、返済能力に不安があると判断され、そのため、任意整理中のキャッシングや新規借入は、非常に難しくなる傾向があります。
信用情報の登録期間は機関や契約内容によって異なる
信用情報の登録期間は、「完済後または契約終了後から5年程度」が一つの目安です。ただし、具体的な期間は、登録先の信用情報機関、登録される情報の種類、各金融機関との契約内容によって異なります。
任意整理の和解に基づく返済期間中は、支払条件の変更や残債務に関する情報が残っていることがあり、新規借入の審査では不利になりやすいです。そのため、手続き開始から信用情報が回復するまでに、返済期間を含めて長期間かかる場合があります。
ただし、「必ず8〜10年かかる」と断定するのではなく、返済期間や登録内容によって差があると理解しておきましょう。
信用情報機関ごとの登録期間の目安は、以下の通りです。
| 信用情報機関名 | 登録期間の目安 |
| JICC(日本信用情報機構) | 契約継続中および契約終了後5年以内 |
| CIC(指定信用情報機関) | 情報の種類ごとに保有期間が定められ、期間経過後に抹消 |
| KSC(全国銀行個人信用情報センター) | 取引情報は契約期間中および契約終了日から5年以内。完済されていない場合は完済日から5年以内。官報情報は決定日から7年以内 |
自分の信用情報が現在どのような状態になっているか正確に把握したい場合は、本人開示制度を利用しましょう。各機関の公式サイトなどを通じて、スマートフォンや郵送で開示請求の手続きをすることができます。
任意整理の対象にした金融機関では再借入が難しい場合がある
信用情報機関から事故情報などが消えた後であっても、特定の借入先では引き続き審査が厳しくなる場合も考えられます。任意整理の対象とした金融機関の内部に、過去の返済トラブルや取引情報が残っている可能性があるためです。
このような状態は、インターネット上で「社内ブラック」と呼ばれることがあります。(法律上の正式な用語ではありません。)しかし、各金融機関が定めている審査基準や顧客情報の保管期間は非公開であり、外部から正確に確認することはできません。
再借入の申し込みをしても審査で不利になりやすい金融機関の例は、以下の通りです。
・任意整理の対象として返済条件の見直しを行った消費者金融やクレジットカード会社
・任意整理をした金融機関と同じグループに属する保証会社や関連企業
・合併や事業統合によって、過去の取引データが引き継がれている可能性がある金融機関
グループ会社間でどのように情報が共有されるかは、会社ごとの規約や審査基準によって異なります。そのため、「必ず審査に落ちる」とは断定できませんが、過去に任意整理の対象にした会社や関連会社では審査が慎重に行われる可能性があります。
完済後に新たなクレジットカードやローンを検討する際は、信用情報を開示して状況を確認したうえで、過去に任意整理の対象にしていない会社を選ぶことも一つの方法です。
任意整理中に内緒で借入をするリスク
任意整理中に弁護士や司法書士に相談せず、新たな借入をすることは非常にリスクが高い行為です。
隠して借入をした場合、以下のような流れで事態が悪化するおそれがあります。
・ステップ1:新たな借入や返済遅れにより、専門家に借金の存在が知られる可能性がある
・ステップ2:信頼関係が損なわれ、依頼している弁護士や司法書士が辞任する可能性がある
・ステップ3:専門家の窓口がなくなり、債権者から本人へ連絡や督促が来る可能性がある
・ステップ4:返済計画が崩れ、和解した借金の残金を一括請求されるおそれがある
一時的な生活費の穴埋めのつもりでも、結果的に生活をさらに追い詰める原因になることがあります。
新たな借入を専門家に知られる可能性がある
任意整理中の新規借入は、依頼している専門家に隠し通せるとは限りません。さまざまなきっかけで、内緒の借金が明らかになる可能性があります。
発覚しやすい主なケースは、以下のとおりです。
・信用情報や申込履歴の確認
借入や申し込みの履歴が信用情報機関に登録される場合があります。信用情報の開示や審査状況の確認を通じて、新たな借入が問題になることがあります。
・家計状況の矛盾
毎月の収支報告の中で、不自然なお金の動きや支出の増加が生じることがあります。
・返済の遅延
新たな返済が負担となり、任意整理で和解した返済が遅れることで発覚する可能性があります。
・債権者からの連絡
新たな借入先や既存の債権者とのやり取りを通じて、状況が明らかになることがあります。
専門家の立場からは、多重債務に陥ることを避けるためにも、任意整理中はあらたな借入れをしないようにお願いする場合もあります。そのため、専門家に隠し事をすると、今後の手続きを進めるための信頼関係が損なわれるかもしれません。発覚を恐れて隠すよりも、生活費が足りないと感じた時点で、早めに正直に相談することが重要です。
専門家が辞任すると督促が再開するおそれがある
内緒の借入が発覚した場合、弁護士や司法書士が代理人を辞任してしまう可能性があります。
専門家が辞任すると、以下のような厳しい状況に直面するおそれがあります。
・督促の再開
専門家の窓口がなくなり、債権者から本人へ連絡が来る可能性があります。
・精神的負担の増加
電話や郵便物による連絡に、自分で対応しなければならない場面が増える可能性があります。
・交渉手続きの自己負担
返済の再交渉や支払いスケジュールの調整を、自力で行う必要が出ることがあります。
・新たな依頼の難しさ
辞任に至った事情によっては、別の事務所への相談時に経緯を詳しく説明する必要があります。
弁護士や司法書士が受任している間は、受任通知により債権者から本人への直接の取立てが制限される場合がほとんどです。しかし、専門家が辞任すると、その窓口がなくなり、本人が直接対応しなければならない可能性があります。
辞任による実務的・精神的な負担は、一時的な借入のメリットを大きく上回ることがあります。取り返しのつかない状況を避けるためにも、家計が苦しい時には、まずは担当の専門家に伝えてください。
和解条件に違反すると期限の利益を失う可能性がある
新たな借金で返済計画が崩れると、任意整理の和解条件に違反するリスクが高くなります。和解後に返済が滞った場合、まず問題になるのが「期限の利益の喪失」です。
期限の利益とは、簡単にいえば「分割払いを続けられる権利」のことです。
任意整理では、債権者との和解により、残った借金を毎月分割で支払う形にするのが一般的です。しかし、和解書で定めた回数以上の滞納をすると、この分割払いの権利を失うことにつながります。
期限の利益を失うと、債権者は残っている借金をまとめて請求できる状態になります。
つまり、期限の利益の喪失とは「一括請求される前提が整うこと」であり、残金の一括請求とは「実際に残額をまとめて支払うよう求められる」ということです。
和解条件に違反した場合に生じる可能性がある不利益は、以下のとおりです。
・期限の利益の喪失
分割で支払う権利を失い、債権者が残金を一括で請求できる状態になる可能性がある
・残金の一括請求
任意整理で和解した借金の残額を、一括で支払うよう請求されることがある
・遅延損害金の追加
返済が遅れた日数に応じて、遅延損害金が加算される
・法的手続きへの移行
一括請求に対応できない場合、訴訟や支払督促などの法的手続きに進む可能性がある
具体的な対応は、和解書の内容や各債権者との取り決めによって異なります。
一般的には、2回分または2回以上の返済を滞納すると期限の利益を失い、一括請求を受ける内容になっているケースが多いです。
なお、給与や銀行口座の差し押さえは、通常、債権者が裁判や支払督促などを経て、判決や仮執行宣言付支払督促などの債務名義を取得した後に問題となる手続きです。
滞納したからといって直ちに差し押さえられるわけではありませんが、放置すればそのリスクは高くなります。
一括請求を受けると、任意整理による生活再建が難しくなり、自己破産や個人再生といった裁判所を利用した解決方法が必要になるかもしれません。借り入れでその場をしのぐのではなく、返済が苦しくなった時点で早急に専門家へ相談をおすすめします。
極甘審査や審査なしをうたう業者の危険性
任意整理中で生活費が足りないとき、「極甘審査」「審査なし」「ブラックOK」などの言葉に惹かれるかもしれません。
しかし、このような表現で勧誘する業者の中には、違法な闇金や悪質業者が紛れている可能性があります。
焦って危険な借入へ進まないよう、正規業者との見分け方や、個人間融資・SNS勧誘に潜むリスクを理解しておきましょう。
正規業者と闇金を見分けるには登録番号を確認する
日本で貸金業を営むには、国や都道府県への登録が必要です。正規の貸金業者であれば、「関東財務局長(〇)第△△号」「東京都知事(〇)第△△号」などの登録番号を持っています。
ただし、ヤミ金と言われる悪質な業者の中には、偽の登録番号を表示したり、実在する正規業者の名前や番号を無断で使ったりするケースもあります。
そのため、広告に登録番号が書かれているだけで安心してはいけません。
安全性を確認する際は、金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」を使い、次の点を照合しましょう。
・広告に記載された業者名、登録番号、電話番号を確認する
・金融庁の検索サービスで登録情報を照会する
・検索結果の商号、所在地、電話番号が広告内容と一致するか確認する
・登録がない、電話番号が違う、携帯電話番号しか載っていない業者は利用しない
「審査なし」「誰でも融資」などの甘い言葉があっても、不審な点がある業者には申し込まないことが大切です。
違法な高金利や過酷な取り立てに巻き込まれるリスクがある
闇金を利用すると、法律で認められた上限を超える高額な金利を請求され、短期間で返済が困難になるおそれがあります。
「トイチ」などの違法な利息を求められると、数万円の借入でも返済額が急速に膨らむことがあり、注意が必要です。
また、返済が遅れた場合、次のような被害に発展する可能性があります。
・勤務先や家族へ連絡される
・早朝や深夜に執拗な連絡を受ける
・脅迫的な言動で返済を迫られる
・銀行口座や個人情報を悪用される
闇金に関わると、任意整理の返済を続けること自体が難しくなる場合もあります。
生活費に困っていても、違法業者からの借入は避け、早めに弁護士・司法書士、警察、消費生活センターなどへ相談しましょう。
個人間融資やSNSの勧誘は利用しない
SNSや掲示板にある「お金貸します」「個人で融資します」といった投稿も危険です。個人同士の助け合いに見えても、実際には闇金業者や詐欺業者が関与している場合があります。
個人間融資を装う相手に関わると、次のようなトラブルに巻き込まれるおそれがあります。
・免許証や顔写真を送らされ、ネット上に晒すと脅される
・銀行口座やキャッシュカードをだまし取られる
・保証金や手数料の名目で先にお金を振り込まされる
・性的な要求やわいせつ画像の送信を迫られる
・特殊詐欺などの犯罪に巻き込まれる
見知らぬ相手からSNS上でお金を借りる行為は、非常にリスクが高いです。万が一トラブルに巻き込まれた場合は、相手の要求に応じ続けるのではなく、早急に警察や弁護士へ相談しましょう。
生活費が不足したときの公的支援と借入以外の対処法
任意整理中に生活費が不足した場合は、安易に新たな借入へ進む前に、公的支援や家計相談を検討しましょう。
一時的な借入でしのいでも、家計の赤字が続いている限り、再び返済に行き詰まる可能性があります。
生活福祉資金貸付制度の利用条件と申請先
生活費が一時的に不足している場合は、生活福祉資金貸付制度を利用できる可能性があります。この制度は、低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯などを対象に、生活再建を支援するための公的な貸付制度です。
主な内容は以下のとおりです。
・対象世帯
必要な資金を他から借りることが難しい低所得世帯、障害者世帯、高齢者世帯など
・貸付の種類
総合支援資金、福祉資金、教育支援資金、不動産担保型生活資金など
・申請窓口
お住まいの地域の市区町村社会福祉協議会
・注意点
貸付の可否や条件は、世帯状況、収入、資金使途、償還可能性などにより判断される
生活福祉資金は、制度上、連帯保証人の有無によって利子の扱いが変わる場合があります。
緊急小口資金や教育支援資金は無利子とされていますが、制度の種類によって条件が異なるため、必ず窓口で確認しましょう。任意整理中であることを隠さず、現在の家計状況を正直に伝えることが重要です。
社会福祉協議会や自立相談支援機関の家計相談を活用する
生活費の不足が続いている場合は、貸付だけでなく、家計改善や生活再建の相談も検討しましょう。
生活困窮者自立支援制度では、生活に困っている人に対して、家計改善、就労支援、住居確保給付金などの支援が行われています。
利用できる主な支援には、次のようなものがあります。
・家計改善支援
支援員と一緒に収入と支出を整理し、家計の見直しを行う
・就労支援
ハローワークなどと連携し、仕事探しや収入改善を支援する
・住居確保給付金
離職などにより家賃の支払いが難しい場合に、一定期間の家賃相当額の支給を受けられる場合がある
・各種制度の案内
生活保護、年金、医療費助成など、状況に応じた制度につなげてもらえる場合がある
一時的な貸付を受けても、毎月の家計が赤字のままでは再び生活費が不足します。自分だけで抱え込まず、自治体や公的支援機関などの相談窓口を利用して、第三者の視点で収支を整理してもらうことが大切です。
支出の優先順位を見直して返済計画を調整する
生活費が足りないと感じたら、まずは支出の優先順位を整理しましょう。
借金の返済を続けることも大切ですが、生活を維持するための費用まで削りすぎると、体調や仕事に影響し、結果として返済継続が難しくなります。
見直す順番は、以下のように整理することができます。
1.住居費
家賃や住宅ローンなど、生活の基盤に関わる支出を確認する
2.ライフライン
電気、ガス、水道、最低限の食費などを確保する
3.固定費
通信費、保険料、サブスクリプションなどを見直す
4.返済可能額
生活維持に必要な支出を差し引いたうえで、任意整理の返済額を払えるか確認する
これらを整理しても赤字が続く場合は、現在の任意整理の返済計画に無理が生じている可能性があります。
食費や光熱費を極端に削る前に、依頼中の弁護士や司法書士へ状況を報告し、和解条件の再調整や別の手続きへの切り替えを相談しましょう。
中小消費者金融を検討する前に確認すべきこと
アコムやレイクといった中小消費者金融は、大手に比べて独自の審査基準を持つ場合がありますが、「誰でも借りられる」という意味ではありません。正規の貸金業者である以上、申込者の収入や借入状況、返済能力は必ず確認されます。特に任意整理中や返済遅れがある場合、新たな借入によって家計がさらに悪化するおそれがあるため注意が必要です。
中小消費者金融でも返済能力は審査される
ネット上には「中小消費者金融ならブラックでも借りられる」といった情報があります。しかし、正規の貸金業者である限り、誰でも通るような審査が行われるわけではありません。
貸金業者は、貸金業法に基づき、申込者の返済能力を確認する必要があります。
中小消費者金融の審査で確認されやすいポイントは以下のとおりです。
・安定した収入があるか
・他社借入や毎月の返済負担が大きすぎないか
・現在、返済遅れや滞納が発生していないか
・任意整理の手続き中か、完済後か
・総量規制に抵触しないか
貸金業者からの借入では、原則として年収の3分の1を超える貸付が制限されます。
中小業者の中には独自の審査基準を持つところもありますが、返済能力が不足していると判断されれば融資は受けられません。手当たり次第に申し込みを繰り返すと、申込履歴が残り、今後の審査で不利になるおそれがあります。
返済遅れがある場合は新規借入より再相談を優先する
任意整理の返済がすでに遅れている状況で、新たな借入をするのは危険です。
他社から借りて返済に充てる行為は、いわゆる自転車操業になり、返済計画の破綻を早める可能性があります。
生活費不足や返済遅れが生じた場合は、新たな借入ではなく、次の対応を優先しましょう。
・依頼中の弁護士や司法書士へ家計状況を報告する
・債権者との再交渉が可能か相談する
・任意整理の継続が難しい場合は、個人再生や自己破産も検討する
・必要に応じて別の専門家にセカンドオピニオンを求める
「怒られるかもしれない」と感じて相談をためらう方もいます。しかし、状況が悪化する前に正直に伝えることが、生活再建への近道です。「専門家への費用が心配」という方は、条件によっては法テラスによるサポートが受けられる可能性があります。
借金問題を根本から解決するための専門家相談
借金問題を根本から解決するには、今の収入・支出・返済額を整理し、無理なく生活を立て直せる方法を考えることが大切です。任意整理の返済が苦しい場合は、和解条件の再調整だけでなく、個人再生や自己破産など別の債務整理手続きが選択肢になることもあります。
また借りたいと感じたら返済計画を見直すサイン
任意整理中に「また借りたい」と感じる場合、現在の返済計画に無理が生じている可能性があります。生活費が不足して家計が回らない状況は、本人の努力不足だけが原因とは限りません。
主な原因として、次のような事情が考えられます。
・転職や残業代の減少による収入減
・物価上昇や医療費などによる支出増
・当初の和解内容が現在の家計に合わなくなっている
新たな借入で一時的に穴埋めしても、翌月以降の返済負担はさらに重くなります。
借金で借金を返す状態になる前に、依頼中の弁護士や司法書士へ「生活が苦しい」と率直に相談しましょう。
任意整理が苦しい場合は個人再生や自己破産も選択肢になる
任意整理の返済継続が難しい場合でも、別の債務整理手続きで生活を立て直せる可能性があります。
主な選択肢は、個人再生と自己破産です。
・個人再生
裁判所を通じて借金を大幅に減額し、原則3年、事情によっては5年で返済する手続きです。住宅ローン特則を利用できる場合、自宅を残せる可能性があります。
・自己破産
裁判所に支払不能と認められ、免責が許可されることで、借金の支払い義務を免除してもらう手続きです。ただし、税金、養育費、罰金など一部の債務は免責されません。また、ギャンブルが原因による借金では、破産が認められない事例もあるため、注意が必要です。
どの手続きが適しているかは、収入、資産、借金総額、住宅や車の有無によってそれぞれ異なります。
個人再生や自己破産は裁判所を通す手続きであり、任意整理とは異なる条件や注意点があります。毎月の返済が限界だと感じたら、早めに専門家へ相談し、方針変更が必要か判断してもらいましょう。
相談前に借入状況・収入・支出を整理しておく
弁護士や司法書士へ再度相談をする際は、現在の状況を整理しておくと話がスムーズです。
相談前に、以下の情報や書類を一覧にしてまとめておきましょう。
・現在の借入先、借入残高、毎月の返済額
・直近の手取り収入
・家賃、光熱費、通信費などの固定費
・食費、日用品費、医療費などの変動費
・返済が遅れている借入や支払い
数字が整理されていると、専門家も現実的な解決策を提案しやすくなります。
初回相談を無料で行う事務所もありますが、費用体系は事務所によって異なります。相談前に、相談料、着手金、分割払いの可否を確認しておくと安心です。
まとめ
任意整理中や債務整理後に生活費が足りなくなると、「キャッシングで一時的に補えないか」と考える方もいるでしょう。しかし、任意整理中は信用情報に事故情報や支払条件の変更に関する情報が登録されている可能性があり、消費者金融やカードローン、クレジットカードのキャッシング審査に通るのは、基本的には難しいと考えておいた方がよいものです。
また、弁護士や司法書士に相談せず新たな借入をすると、現在の返済計画が崩れるおそれがあります。任意整理では、収入や支出を踏まえて毎月の返済額を決めているため、借入を増やすと和解条件どおりの返済が難しくなる場合があります。返済が滞れば、期限の利益を失い、残金を一括請求される可能性もあるため注意が必要です。
さらに、「極甘審査」「審査なし」「ブラックOK」などをうたう業者には、違法な闇金や悪質業者が紛れていることがあります。生活費に困っていても、危険な借入に頼るのではなく、まずは公的支援を利用することや、依頼中の専門家への再相談を検討しましょう。
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