自己破産をしたあと、「もう二度とクレジットカードは作れないのでは……」「いつになったら申し込めるのだろう」と不安を感じていませんか?
自己破産をすると、信用情報機関に事故情報が登録され、その期間中はクレジットカードの審査に通ることが難しくなります。ただし、登録は永久に続くわけではなく、一定期間が過ぎれば申し込みが可能になります。一方で、期間が過ぎても必ず審査に通るとは限らず、焦って申し込みを繰り返すと、かえって審査に不利になるおそれもあります。
この記事では、自己破産後にクレジットカードを作れない理由、申し込める時期の目安、審査前に自分の信用情報を確認する方法、カードが持てない間の代替手段をわかりやすく解説します。
自己破産後でもクレジットカードは作れる?いつから申し込める?
自己破産をした人が、将来クレジットカードを契約すること自体を禁止する法律はありません。ただし、過去の破産に関連する信用情報が一定期間残るため、新規契約の審査に大きく影響する可能性があります。
「自己破産から何年経過すれば必ず作れる」という確実な基準は存在しません。申し込みを検討する際は、CIC・JICC・KSCの本人開示を活用し、自身の登録状況を正しく確認することが基本方針となります。
【自己破産後のクレカ再申込の流れ】
- 破産手続・免責確定:手続きの進行から免責確定を経て、契約を整理する
- 信用情報の登録期間:信用情報機関に破産や契約終了などの情報が保持される
- 本人開示による確認:しかるべき時期が来たら各機関へ開示請求を行い、事故情報の有無を確認する
- 必要なカードへ申込み:信用情報の状態と現状の収入等を踏まえ、厳選した1枚へ申し込む
自己破産後にクレカを作ること自体は禁止されていない
法律上、免責確定後にクレジットカードへ申し込む行為自体を制限する制度は存在しません。過去に自己破産を経験した方であっても、将来的に新しいカードを所有することは十分可能です。
ただし、無条件でカードが発行されるわけではなく、各カード会社が定める所定の審査を通過しなければなりません。審査の過程では過去の契約内容や支払状況などの信用情報が重要な判断材料となるため、「自己破産後ならすぐに作れる」という意味ではない点に注意が必要です。安定した収入があっても過去の履歴が懸念材料となれば審査通過は難しくなるでしょう。
焦って何度も申し込まず、まずは自身の状況を客観的に把握することから始めてください。正しい知識を持ち、適切なタイミングを見極める姿勢こそが再契約への第一歩となります。
自己破産直後はクレカ審査に影響する信用情報が残っている可能性が高い
自己破産を行った直後は、信用情報機関に審査へ影響する情報が残っている可能性が極めて高いといえます。国内には主にCIC、JICC、KSCという3つの信用情報機関が存在し、それぞれ登録される情報の種類や保有期間が細かく定められています。
世間では「ブラックリスト」と表現されがちですが、そのような名称の単独名簿が実在するわけではありません。信用情報に延滞や破産、契約終了といったネガティブな事実が記録されている状態を俗にそう呼んでいます。
破産直後にカードを申し込んでも、これらの履歴を理由に審査落ちとなる公算が大きいです。カード会社は審査時にこれらの機関へ照会を行い、申込者の信用力を測るため、情報が残っている期間中の新規申込みは慎重に判断する必要があります。
自己破産から5年・7年経てば必ずクレカを作れるわけではない
信用情報機関ごとの保有期間が経過したからといって、カードの審査通過が保証されるわけではありません。ネガティブな履歴が消えた後であっても、カード会社独自の審査基準が別に存在するからです。
「自己破産から5年経ったから作れるはず」といった経過年数のみに頼る判断には危険が伴います。信用情報が白紙の状態(いわゆるスーパーホワイト)も、審査においては慎重に扱われる傾向が見られます。
インターネット上の「○年待てば確実」という情報は目安に過ぎません。申込みのタイミングを決める際は経過年数に囚われず、自身の信用情報を実際に開示して確認するのが最も安全なアプローチです。
自己破産手続中の新たなクレジット利用は専門家へ確認する
「自己破産手続終了後」と「破産申立て前・手続中」では、法的な状況が大きく異なります。破産手続開始を遅らせる目的で著しく不利益な条件で債務を負う行為は、破産法上問題となり免責が認められなくなるリスクを生じさせかねません。
そのため、申立て前や手続進行中に自己判断で新たなクレジットカードを作ることは厳禁です。日常の決済でどうしても新たな信用取引が必要になった場合は単独で行動せず、必ず依頼中の弁護士などの専門家へ事前に事情を相談してください。
専門家の指示を仰ぐことで、手続きへの悪影響を防ぎつつ適切な対応がとれます。目前の不便を解消しようとした行動が、結果として生活再建を阻む事態は何としても避けるべきです。
自己破産の信用情報はいつ消える?CIC・JICC・KSCの登録期間
自己破産後の信用情報が消去されるタイミングは、加盟する信用情報機関によって異なります。「一律で5〜10年間残る」という古い認識は捨て、各機関の最新登録ルールを正確に把握しておきましょう。
以下の表は、主要な信用情報機関における自己破産情報の登録内容と保有期間を比較したものです。
| 機関名 | 主な登録情報 | 保有期間 | 起算点 |
|---|---|---|---|
| CIC | 免責による契約終了 | 5年 | 免責による契約終了確認日 |
| JICC | 債務整理・破産申立て等 | 5年以内 | 契約終了日や完済日 |
| KSC | 官報の破産手続開始決定 | 7年以内 | 破産手続開始決定日 |
CICは自己破産の官報情報を登録せず契約終了後5年間情報を保有する
CICには、自己破産の事実を直接示す官報情報自体は登録されません。主にクレジットカード会社や信販会社が加盟しており、割賦契約を中心とした取引内容が管理されています。
裁判所で免責が確定しても、CICのデータが自動更新されるわけではない点に留意してください。登録元のカード会社が免責確定の事実を確認した段階で「契約終了」として処理され、その契約終了日から5年間情報が保有される仕組みです。
もし破産手続きが長引けばカード会社の確認も遅れ、結果的に保有期間のカウント開始が後ろ倒しになります。経過年数だけで判断せず、必ず本人開示で正確な契約終了日を確認しましょう。
JICCは契約時期によって自己破産等の登録期間が異なる
消費者金融や信販会社が多く加盟するJICCでは、破産申立てや債務整理の事実が「取引事実」として明確に登録されます。
注意したいのは、対象となる契約を締結した時期によって情報の保有ルールが異なる点です。2019年9月30日以前の契約では破産申立て等の情報は発生日から5年を超えない期間とされていましたが、2019年10月1日以降の契約では、原則として契約継続中および契約終了後5年以内の保有へと変更されました。
登録会社が免責確定を確認すると「完済」として登録が行われ、その日から5年以内が審査に影響する主な目安となります。古い情報を鵜呑みにせず、JICCの本人開示で現在の登録状況を確かめるのが確実です。
KSCの破産官報情報は破産手続開始決定から7年以内
全国銀行個人信用情報センター(KSC)は、主に銀行や信用金庫が加盟する機関です。ここでは官報に公告された破産手続開始決定や民事再生手続開始決定の情報が登録対象となります。
官報情報の保有期間は、破産手続開始決定日から「7年を超えない期間」と定められています。「自己破産後は10年間残る」というネット上の情報は過去のものであり、現在は修正されているため誤解のないようご注意ください。
また、起算点は免責決定日ではなく「開始決定日」であることも重要なポイントです。7年が経過して情報が消えた場合でもカード発行が保証されるわけではないため、KSCへの開示請求を行って実際の登録内容を直接チェックしてください。
同時廃止と管財事件で信用情報の登録期間が変わるわけではない
自己破産の手続きには、財産が少ない場合の「同時廃止」と、破産管財人が財産を調査・処分する「管財事件」の2種類が存在します。ネット上では「同時廃止なら5年、管財事件なら10年ブラック」という噂が散見されますが、これは明確な誤りです。
信用情報の保有期間は、各機関(CIC・JICC・KSC)が設けた登録ルールのみに基づいて決定されます。手続の種類によって一律に保有期間が伸び縮みする制度はありません。
ただし、管財事件では手続きが長引く影響で、カード会社による免責確認や契約終了の登録作業が遅れるケースは考えられます。これはあくまで起算点がズレた結果であり、基本ルールそのものが変化したわけではないと理解しておきましょう。
自己破産後にクレカを作る前にCIC・JICC・KSCを開示する
単なる経過年数だけでクレジットカードの申込時期を測る手法は推奨できません。過去に利用していた金融機関が加盟する信用情報機関を特定し、実際の登録状況を確認してから申込みを検討するのが賢明です。
【信用情報開示から申込みまでの判断のポイント】
- 加盟機関の特定:過去に契約していたカード会社やローンの加盟信用情報機関を確認
- 本人開示の請求:該当する機関(CIC・JICC・KSC)へ開示手続きを行う
- 登録情報の確認:開示報告書を取得し、「契約終了」「異動」などの記載状況を調べる
- 申込みの検討:事故情報が完全に消去されていることを確認後、必要なカード1枚へ申し込む
CICの信用情報をスマホで開示する方法
CICのインターネット開示サービスを利用すれば、スマートフォンから手軽に自分の信用情報を取得できます。手続きにはマイナンバーカード等の本人確認書類が必要となり、手数料は500円(クレジットカードやキャリア決済等で支払い可能)です。
手続き完了後はPDF形式の開示報告書を即時ダウンロードできるため、スピーディに内容を把握できるメリットがあります。なお、サービス内容や各種手数料は改定される場合があるため、実施の際は必ず最新の公式サイトをご確認ください。
自身の過去の利用先がCICに加盟しているか不安な方は、事前に公式サイトの加盟会員検索機能を活用するとスムーズです。
JICCの信用情報を本人開示して登録内容を確認する
JICCの本人開示制度を活用すると、自身の契約内容や返済状況、債務整理などの取引事実を正確に把握できます。専用のスマートフォンアプリが提供されており、オンライン上で手軽に申し込める環境が整っています。
アプリ開示では運転免許証やマイナンバーカードによるオンライン本人確認が行われ、手数料はクレジットカードやコンビニ払いなどで決済可能です。申し込み完了後、数日以内にアプリ上や郵送にて結果を受領できます。
ただし、時期によっては申込みの集中により処理に時間を要する場合があるため、スケジュールには十分な余裕を持って手続きを行ってください。
KSCの官報情報や取引情報を本人開示する
全国銀行個人信用情報センター(KSC)でも、インターネット経由での本人開示手続きが可能です。マイナンバーカード等を用いたオンライン本人確認と、本人名義の銀行口座を用意して申し込みを行います。
KSCのネット開示は即時閲覧タイプではなく、後日結果が通知される形式となっています。公表されている通り、申し込みの集中等によって開示までに日数を要するケースもあるため、カード申込みの直前ではなく早めの請求を心がけましょう。
過去に銀行系カードローンや銀行発行のカードで自己破産を行った経験がある場合は、KSCの開示を優先的に行うことをおすすめします。
開示報告書では契約終了・異動・残高などを確認する
報告書を取得した際に最も注目すべきは、過去の契約残高が「ゼロ」になり、正しく「契約終了」となっているかどうかです。あわせて「異動」や「破産」といった事故情報が残っていないかを念入りに確認してください。
表示形式や記号の定義は信用情報機関ごとに異なるため、各機関が発行している読み方ガイドを参照しながら解読を進めましょう。
仮に信用情報上の事故記載がすべて消えていたとしても、それは「カードの発行を保証する証明書」ではありません。カード会社独自のデータベースに過去のトラブルが残っているケースもあるため、開示結果を踏まえた上で慎重なカード選びが求められます。
自己破産後のクレカ選び|「審査が甘いカード」はある?
カード会社は具体的な審査基準を公開しておらず、「自己破産後でも必ず通るカード」は存在しません。ネット上で流れる審査にまつわる噂については、真実と推測を冷静に見極める必要があります。
「外資系カードなら自己破産後でも通りやすい」は断定できない
ネット上では「外資系カードは過去の自己破産に寛容」「現在の収入を重視する審査方針である」といった説が散見されます。しかし、各社の具体的な審査基準は非公開であり、これらはあくまで推測の域を出ません。
外資系であっても日本国内でカードを発行する以上、国内の信用情報機関を参照して審査を行う仕組みに変わりはありません。そのため、「外資系だから必ず通過する」と断定して安易に申し込むのは避けたほうが無難です。自身の信用情報をしっかりと確認した上で、身の丈に合った選択を行ってください。
「消費者金融系カードは審査が甘い」とも限らない
銀行系カード等と比較して審査のハードルが低いと噂されがちなのが消費者金融系カードです。独自基準を採用しているとされるものの、自己破産経験者が無条件で通過できるほど甘いわけではありません。
所定の審査においては現在の返済能力が厳格にチェックされますし、キャッシング枠を設ける場合は貸金業法の総量規制も適用されます。信用情報に異動情報が残っている段階で申し込めば、通常通り審査落ちとなる可能性が高いでしょう。「審査が甘そうだから」という理由だけで安易に申込先を決めるのは危険です。
デポジット型クレジットカードも自己破産後の選択肢になり得る
事前一定の保証金(デポジット)を預け入れるタイプのクレジットカードは、自己破産後の新たな選択肢として注目されています。預けた保証金の額がそのまま利用可能枠となるため、カード会社側にとっても回収リスクが低く、通常のカードより発行しやすい傾向があります。
代表的な例としてNexus Cardなどが挙げられますが、デポジットを預ければ無審査で確実に発行されるわけではありません。利用代金は口座引き落としで支払う必要があり、預けた保証金を途中で利用枠の返済に充てることはできない点にも注意が必要です。クレジット決済の実績を作り、信用を再構築する手段の一つとして検討するとよいでしょう。
社内ブラックやグループ会社への情報共有はどこまで影響する?
過去に債務整理の対象としたカード会社には、自社独自の顧客データベースに過去のトラブル履歴が残るケースがあります。これは一般に「社内ブラック」と呼ばれ、信用情報機関のデータが消去された後でも、該当社での再契約を難しくさせる要因となります。
一方で、「同じ企業グループ内であれば半永久的にブラック情報が全自動で共有される」という説については、必ずしも一概には言えません。グループ会社間における個人情報の共同利用範囲は、各社が定めるプライバシーポリシーの同意内容に依存するからです。
とはいえ、リスクを最小限に抑える観点からは、過去に迷惑をかけたカード会社やその系列企業への申込みは避け、まったく関係のない別のカード会社を選ぶのが賢明な判断といえます。
自己破産後にクレカへ申し込む際の審査落ちを増やさない注意点
クレジットカードの審査基準は非公開であり、「こうすれば確実に通る」という裏技は存在しません。無用な審査落ちを重ねないために、審査へ悪影響を及ぼす行動パターンを把握しておきましょう。
短期間に複数のクレジットカードへ申し込まない
クレジットカードの申込履歴は、信用情報機関に一定期間記録されます。CICおよびJICCでは、照会日から「6ヶ月間」情報が保持される仕組みです。
短期間に何社ものカードへ同時に申し込むと、カード会社から「資金繰りに深刻に困っているのではないか」と警戒される原因になります。俗に「申し込みブラック」と称されますが、明確な件数基準があるわけではありません。
一度審査に落ちてしまった場合は焦って連鎖的に申し込まず、申込情報が消える半年の経過を待つのが鉄則です。
クレカの申込情報は年収・勤務先・借入状況を正確に入力する
申込みフォームに入力する情報は、常に最新かつ正確な内容を記載しなければなりません。審査を優位に進めようとして年収を過大に申告したり、他社からの借入を隠して申請する行為は厳禁です。
信用情報機関の登録データや提出する本人確認書類との間に矛盾が生じると、虚偽申告を疑われて審査落ちに直結する恐れがあります。
特に勤務先情報などは必要に応じて在籍確認が行われる場合もあるため、入力ミスや変換ミスも含めて送信前に細かくチェックしてください。
不要なキャッシング枠は申し込まなくてもよい
キャッシング機能を利用する予定がないのであれば、希望枠を「0円(なし)」にして申し込む選択肢があります。ショッピング枠とは別にキャッシング枠を設定する場合、貸金業法に基づく総量規制の確認など、追加の審査手順が発生するためです。
キャッシング枠を設けないことで審査の手間やチェック項目をシンプルに整理できるメリットが考えられます。
ただし、「枠を0円にすれば必ず審査を通過できる」というわけではありません。審査を無条件で有利にする裏技ではないため、純粋な決済手段として必要な場合に必要な範囲で設定してください。
信用情報を確認してから必要なカード1枚を検討する
自己破産から一定の年数が経ったからといって、無計画に複数枚のカードへ申し込むべきではありません。まずは本人開示を行い、破産情報などが完全に消去されている事実を確かめることが先決です。
事故情報の消滅を確認できた段階で、自身の生活スタイルに心から必要なカードを「1枚だけ」に絞って申し込みます。選定の際はネットの噂ではなく、年会費やポイント還元率、主な利用店舗での特典などを基準に選びましょう。
万が一審査を見送られた場合もすぐに別のカードへ飛びつかず、6ヶ月ほど期間を置いてから次のアクションを検討してください。
スマホ分割でクレヒスを作るべき?自己破産後の「クレヒス修行」の注意点
インターネット上では「自己破産後はスマホ本体の分割払いで信用履歴(クレヒス)を作るとカード審査に通りやすくなる」という説がよく見られます。しかし、クレヒスを作るためだけに不要な契約を結ぶ行動は推奨できません。
スマホ本体の分割払いも信用取引として審査される
携帯電話の「回線契約」と「端末本体の分割払い(割賦契約)」は、法的に全く異なる手続きです。端末代金を分割で支払う契約は信用取引(ローン)の一種であり、申込み時には信用情報機関への照会が行われます。
そのため、信用情報に事故情報が残っている期間中は、スマホの分割払い審査であっても通過できない可能性があります。自己破産後だからといって必ず分割購入できる保証はありません。
過去に特定の携帯キャリアを免責対象に含めていた場合は、その会社独自の審査にも影響します。分割審査に通らなかった場合でも一括払いで端末を購入すれば回線契約自体は可能なケースも多いです。
スマホ分割の審査落ちは「本命カードの致命傷」ではない
スマホの分割払いを申し込んで審査落ちとなった場合、その申込履歴は照会日から6ヶ月間、信用情報機関に保持されます。
しかし、スマホ分割の審査に1度落ちたからといって、将来のクレジットカード発行が永遠に不可能になるような制度はありません。照会日から半年が経過すれば申込情報自体は抹消されるため、悪影響は一時的なものにとどまります。
もし分割審査に落ちてしまった場合は、焦って他のクレジットカードへ連続して申し込むのを避け、情報がクリアになるまで静かに時間を置くのが賢明です。
クレヒス目的だけで不要な分割契約をする必要はない
「クレヒス修行」のためにわざわざ不要なスマートフォンや家電製品を分割購入する行為は、自己破産後の家計管理の観点から見て本末転倒です。無駄な後払い債務を自ら抱え込むリスクを伴います。
信用情報の提供機関であるCICも、健全なクレジット利用とは「必要な契約を行い、期日どおりに期日を守って支払うこと」であると示しています。履歴作りのためだけに不要な買い物をすべきではありません。
生活上どうしても必要な購入機会がある場合にのみ分割を選択し、支払期日を厳守して堅実に利用していく姿勢こそが、結果として良好な信用履歴の構築へとつながります。
クレカを作れるまでの代替手段|デビット・プリペイド・家族カード
信用情報が回復して新しいクレジットカードを作れるようになるまでの期間も、代替となる決済手段を活用すれば日常の買い物を非常にスムーズに行えます。
以下の表は、クレジットカードの発行が難しい期間に活用できる主な代替決済手段の比較です。
| 決済手段 | 支払時期 | 信用審査 | 利用可能額 |
|---|---|---|---|
| デビット | 即時引き落とし | 原則なし | 口座残高の範囲内 |
| プリペイド | 事前チャージ | なし | チャージ残高の範囲内 |
| 家族カード | 後払い | 本会員が審査対象 | 本会員の利用枠内 |
| クレカ | 後払い | あり | 設定された限度額 |
デビットカードなら銀行口座残高の範囲で決済できる
デビットカードは、カードを利用した瞬間に連携する銀行口座から代金が即座に引き落とされる仕組みのカードです。
口座残高の範囲内でしか決済できないため使い過ぎの心配がなく、信用情報機関を通じた与信審査が行われない商品が大半を占めます。そのため、自己破産後であっても非常に作りやすい決済手段といえます。(※口座開設時に各金融機関所定の本人確認等は行われます)
VisaやJCBなどの国際ブランドが付帯したデビットカードであれば、一般的なクレジットカード加盟店やネットショップで同様に利用できるため、日常の支払いに困る場面は大幅に減少するでしょう。
プリペイドカードならチャージ残高の範囲で利用できる
プリペイドカードは、あらかじめ現金や銀行口座から希望の金額をチャージしておき、その残高の範囲内で決済を行う手段です。
後払い債務が発生しないため審査不要で発行できるものが多く、スマホアプリ上で即時にバーチャルカードを発行できるサービスも充実しています。
ただし、高速道路の料金所、ガソリンスタンド、一部の月額有料会員サービス(サブスクリプション)などではプリペイドカードが利用できない場合があるため、利用シーンに応じた事前の確認が必要です。
家族の協力が得られるなら家族カードも選択肢
安定した収入を持つ家族(配偶者や親など)と同居している場合は、その家族を本会員として「家族カード」を発行してもらう選択肢も考えられます。
家族カードの審査対象は原則として契約者本人(本会員)となるため、家族自身の信用力に問題がなければ、自己破産を経験した当事者であってもカードを所有できる可能性があります。
ただし、利用明細や引き落とし口座は本会員に一本化されるため、家族間で利用状況をオープンにし、しっかり連携を取って活用することが前提条件となります。
ETCやホテル予約など用途ごとに代替手段を準備する
クレジットカードが使えない場面であっても、用途に応じた代替手段を用意しておけば不便を解消できます。
例えば高速道路の利用においては、事前に保証金を預託することで発行できる「ETCパーソナルカード」が存在します。また、ホテルの予約やネットショッピングに関しても、事前振込、代金引換、コンビニ払い、デビット決済などを組み合わせることで問題なく対応可能です。
「クレジットカードがないと生活が成り立たない」と焦る必要はありません。信用情報が回復するまでの期間は家計管理を整える準備期間と捉え、各種代替手段を賢く運用していきましょう。
自己破産後のクレカ再取得は「経過年数」より信用情報を確認して判断しよう
自己破産後にクレジットカードを再取得する際は、単なる「免責からの経過年数」だけで機械的に申込みタイミングを測らないことが何より重要です。法律上、破産経験者が将来カードを持つこと自体は禁止されていませんが、審査を通過するためには正しい現状把握が欠かせません。
再取得に向けた判断は、以下の手順に沿って冷静に進めていきましょう。
- 信用情報の本人開示を行う:過去に取引のあった金融機関の加盟先に合わせて、CIC・JICC・KSCへ開示請求を実施する。
- 登録内容を自分の目で確かめる:開示報告書を取得し、「契約終了」の反映や「異動」等の事故記載が消去されているか確認する。
- 情報保持期間は代替決済を活用する:ネガティブな情報が残っている間は無理に申し込まず、デビットカードやプリペイドカードで日常の決済環境を整える。
- 申込み先を1枚に絞って検討する:事故情報が完全に消えたことを確認できた後、自身の属性に合った必要なカードを慎重に1枚厳選して申し込む。
信用情報の記録が消えた後であっても、カード会社独自の審査を100%通過できる保証はありません。ネット上の曖昧な噂や「○年で必ず通る」といった情報に惑わされず、本人開示による客観的な事実に基づいて行動することが、確実な生活再建とカード再取得への近道となります。
くすの木総合法務事務所は、借金問題解決の専門家として、24時間無料でメールや電話でのご相談を受付しております。まずはお気軽にご相談ください。
この記事の監修者

司法書士 行政書士 くすの木総合法務事務所
代表:藤田 太
- 保有資格
- 司法書士(日本司法書士会連合会所属、埼玉司法書士会所属 登録番号 第1124号、簡裁訴訟代理等関係業務認定 第601564号)
- 行政書士(日本行政書士会連合会所属、埼玉県行政書士会所属 登録番号 第07131937号)
1978年生、中央大学法学部卒業。大学卒業後、サラリーマンとして営業職、大手予備校勤務を経て司法書士試験、行政書士試験に合格。趣味は釣り(フライフィッシング)とドライブ、バスケットボール。敷居の低い事務所、頼れる街の法律家を目指して日々精進中。











